体調を崩すほど仕事がつらかった時

私は郵便局の保険課に9年間程在籍をしていたのですが、退職したい旨を話をした後しばらく引き止められていました。

家族に話した際にも、母は出身が自営業の家ということもあり退職することに反対はしませんでしたが、宮仕えの家の出身であり本人もサラリーマンであった父は難色を示していました。

そういった状況の中で、退職までの4か月強の間に「天敵」であった部長と2回、局長と3回対話を行ったのですが、何度も引き止められ、とりあえずしばらくはメインの生命保険の営業はしなくても良いからということで、集金業務と民営化をして郵便局として民間企業から委託を受けていた自動車保険の営業とを行うこととなりました。不景気の現代においては一般的には生命保険の募集より営業をしやすく、またメインの営業ではないためノルマも低いこともあり、私はノルマを達成することができました。

その後も1か月程は集金業務と自動車保険の営業に従事していましたが、ある日部長より呼び出しをうけ、「お前いつまで今のままでいるんだよ」と怒鳴られ、私自身は退職の思いを撤回したわけではなく、話し合いが終わるまでは与えられた業務にはちゃんと従事しようと考えていたのですが、部長からすると間隔を空けたことで私の気が変わって自動車保険のノルマ達成によりまた再度持ち直すことを期待していたと思っていたようでした。

そのような状況で、仕事がつらく眠れない日も増え仕事終わりのお酒の量も増えていったのですが、怒鳴られた日の夜は1人で何件かハシゴ酒をしていました。

行ったお店はすべて行きつけでしたが、お店の方も「いつもと感じが違う」とお店ごとで言われる始末でした。

その後夜遅くに帰宅をし、2階の自室で夜食を食べておかわりをしようと1階に降りるときに階段を踏み外し頭から落ち流血をし、すぐ近くに脳神経外科病院があったため連絡をして直接向かい、検査の結果は脳には問題はなかったのですが、瞼が翌日腫れることと、むち打ちの疑いがあったため後日整形外科にも行きました。

この件があり、父も「退職をはっきり伝えてこい」と言ってくれたので、翌日は目が腫れながらも出勤し、部長からは「どこで喧嘩してきたんだよ」と言われましたが、その場で退職の意思を伝えました。

 

いちいち聞くな勝手にやるな

エージェントとの相性と、相談しやすさを左右する“担当者の違い”

エージェントを複数利用してみて、思った以上に大きかったのが「担当者との相性」です。同じ会社でも、人によって印象がまったく違いますし、対応の仕方や距離感が異なるだけで、こちらの気持ちの開き方もずいぶん変わってきます。

たとえば、大手エージェントで初めて電話をくれた担当者は、とても明るくハキハキした方でした。質問にも的確に答えてくれた一方で、どこか“マニュアル通り”という印象が拭えず、「こちらの話をちゃんと聞いてくれているのかな…」という不安も感じました。転職活動に慣れている人にとってはテンポよく進むかもしれませんが、当時の私には少し距離を感じてしまったのが本音です。

逆に、中規模エージェントで対応してくれた担当者は、ゆっくりとした口調で、私の話を遮らず最後まで聞いてくれました。決して派手な提案はありませんでしたが、「急がなくて大丈夫ですよ」と言ってもらえたことで、心に余裕ができ、自然と信頼も深まっていきました。

担当者の印象は、そのまま“その会社全体の印象”にもつながってしまうものです。たとえ求人の内容が良くても、担当者との波長が合わなければ、情報の受け取り方も違ってきますし、信頼して任せることが難しくなることもあります。

私は途中で担当変更をお願いしたことはありませんでしたが、ネット上で検索すると、「合わないと感じたら変更してもらった」という体験談も少なくありませんでした。「話しにくいな」と感じた時点で、遠慮せずに意思を伝えることも、安心して転職活動を進めるためには大切なことだと、今になって思います。

エージェントのサービスそのものはとても便利で心強い存在ですが、結局は“人と人との関係”で成り立っています。こちらの気持ちや背景にしっかり耳を傾けてくれるかどうか、上から目線ではなく、同じ立場で寄り添ってくれるかどうか。その違いが、安心して相談できるかどうかを大きく左右すると実感しました。

今振り返っても、最終的に信頼できる担当者に出会えたことは、私の転職活動の成功において、非常に大きな意味を持っていたと思います。

小さい会社 社長が嫌い